チベタンラグとは?
チベタンラグは、チベット地方に伝わる伝統的な織物です。馬具として、また高僧への貢物としても使われてきました。
地図の赤いポイントの部分がチベットのラサの位置になります。中国のチベット侵攻により難民となった人々がネパールやインドなど周辺国に製法が伝えられ、ネパール、インドなど、様々な地域で、それぞれの作り手によりユニークなデザインで製作されています。
糸を撚るところから、手作り
チベタンラグはハンドメイドのラグです。糸を撚るところから、手作りで行われています。
デザイン→データ化(設計図)→撚る→色合わせ・染色→織る→トリミング(縁の処理)→洗浄→フィニッシュという過程を経て、作られます。
製造過程は分業化され、ラグは1-2ヶ月で製造され、大きなものやカスタムのラグは3ヶ月以上かかる場合もあります。
チベタンタイガーラグは
どんなふうに使われてきたの?
大事なものを守るラグとして
チベタンラグは、馬具として、また高僧への貢物としても使われてきました。トラ以外にも、ラグの模様には様々なものがあります。
タイガーラグの中には、このように2匹の虎が向き合って描かれたものや、虎柄だけの長方形のラグなど、いろんなデザインで制作された事例があるようです。
寺院の入り口にタペストリーとしても使われているようです
チベット美術の本にチベタンラグの写真が掲載されていました。寺院の入り口にかけて使われていた虎柄のタペストリーです。いわば、金剛力士や、狛犬のように、神聖な場所を守る役割があったものと思われます。
チベタンタイガーラグに込められた想い
トラは伝統的に「力」と「智慧」を兼ね備え、「優しさ」「謙虚さ」をあわせ持つ存在と考えられており、そのため、タイガーラグ は、大切な場所や身を守る魔除けとして、祭壇や瞑想に使われてきました。つまり、チベタンタイガーラグには、魔除としての意味があると考えられます。
チベット地域はインドに近いので、ヒンズー教の影響もあるようです。
こちらの画像はヒンズー教の神様、シヴァ神です。ラッキーアイテム?トラの敷物の上に座っていますね。チベットはインドに近いので、ヒンズー教の影響もあるようです。
現代のチベタンタイガーラグ
現在は、キャンパーさんに人気の高いチベタンタイガーラグ。インテリアとして、玄関に置くか方多いようです。
邪気を寄せ付けず、大切なものを守ってくれる存在ですので、そばに置いて楽しんでいただきたいと思います。